エクセルで数値や日付に関連するデータを扱っている際に、小数点以下の表示や日付の表示形式(年を表示するか等)を統一したいと思ったことがあるはずです。このような状況になった時に役立つ関数としてTEXT関数が存在するので、ここで紹介していきます。

TEXT関数とは何か?

TEXT関数はそもそも英語の「Text(意味:本文、文章)」に由来する関数です。エクセルでは「=TEXT(値,表示形式)」という形で使い、値を指定した表示形式の文字列に変換して表示してくれます。

TEXT関数の書式=TEXT(値,表示形式)
対応Version365、2019、2016、2013、2010

TEXT関数の「値」について

「値」には、文字列に変換したい数値や日付を指定します。

TEXT関数の「表示形式」について

「表示形式」には、「値」をどのような「文字列」へ変換したいのかを指定します。指定できる形式には様々な種類があるので、一覧にまとめておきます。状況に合わせて、表示形式を指定しましょう。

指定できる表示形式の代表例

日付に関する表示形式の例

値が「2020/11/18」と指定されているとして、具体的な変換結果とともに確認していきましょう。

yy西暦の下2桁を表示20
yyyy西暦の4桁を表示2020
m月の数字を表示11
mmm月を意味する英単語の省略形を表示Nov
mmmm月を意味する英単語を表示November
d日付の数字を表示18
dd日付の数字を表示
(1桁の場合は先頭に0をつける)
18

時間に関する表示形式の例

値が「1:15:30」と指定されているとして、具体的な変換結果とともに確認していきましょう。

h「時」の数字を表示1
hh「時」の数字を表示
(1桁の場合は先頭に0をつける)
01
m「分」の数字を表示15
mm「分」の数字を表示
(1桁の場合は先頭に0をつける)
15
s「秒」の数字を表示30
ss「秒」の数字を表示
(1桁の場合は先頭に0をつける)
30
AM/PM午前と午後を判断し、表示するAM
[][]で囲んだ単位で経過した時間を表す[mm]なら経過した分数
[ss]なら経過した秒数

曜日に関する表示形式の例

値が「2020/11/18」と指定されているとして、具体的な変換結果とともに確認していきましょう。「2020/11/18」は水曜日になります。

aaa曜日を漢字1文字で表示
aaaa曜日を漢字3文字で表示水曜日
ddd曜日を英語の省略形で表示Wed
dddd曜日を英語で表示Wednesday

元号・和暦に関する表示形式の例

値が「2020/11/18」と指定されているとして、具体的な変換結果とともに確認していきましょう。2020年は令和2年になります。

e和暦の年数を表示2
ee和暦の年数を2桁で表示02
g元号のローマ字表示の頭文字を大文字で表示R
gg元号を漢字で短縮して表示
ggg元号を漢字で表示令和

数値に関する表示形式の例

値が「12.34」と指定されているとして、具体的な変換結果とともに確認していきましょう。

#数字の1桁を意味する
該当する桁が無い時に無視
###.#であれば
「12.3」
0数字の1桁を意味
該当する桁が無い際には0詰め
000.0であれば
「012.3」
?数字の1桁を意味
該当する桁が無い際には半角の空白を挿入
???.?であれば
「 12.3 」
.小数点を意味##.00であれば
「12.00」
,桁区切りを挿入0.000,千円であれば
「0.012千円」
%パーセントに変換0.0%であれば
「1234.0%」
円マーク(¥)を先頭につける¥##であれば
「¥12」
$ドルマーク($)を先頭につける$##であれば
「$12」
/分数で表示# #/#であれば
12 1/3
E+指数で表示0.0E+0であれば
1.2E+1

なお、「値」と「表示形式」を指定しても、TEXT関数の結果がエラーと表示されることはあります。なぜなら、「値」を「表示形式」に変換できないこともあるからです。具体的な例で説明すると、「値」に数値「10」、「表示形式」に「yyyy/mmm/dd」と指定したとしたら、10を「yyyy/mmm/dd」形式を満たすに変換が行えないからです。

TEXT関数の具体的な使い方

①TEXT関数を使える状況を準備します。

ここでは日付「2020/11/18」へ様々な表示形式を適用してTEXT関数の動作を確認する例となっています。

②TEXT関数を使いたいセルに「=TEXT (」と入力します。

③「値」を指定します。

ここでは「B3」セルを参照する形で「値」を指定しています。

④「表示形式」を指定します

ここでは「C3」セルを参照する形で「表示形式」を指定しています。

⑤「Enter」を押し、表示された結果を確かめます。

西暦の下二桁が結果として表示されるはずなので、「20」で正しい。

⑥他のセルにもTEXT関数を反映させます。

他のセルにTEXT関数を反映させたいのであれば、コピペやオートフィルが有効です。エラーや意図しない結果が表示される場合には、引数を見直しましょう。

今回の例では「日付に関する表示形式の例」で取り上げた表示形式をすべて試してみました。表示されるべき結果と表示された結果が一致していることが確認できました。