会社員になってパワポを使ったことがない人はいないでしょう。新人研修で扱われることもありますし、その後資料作成などで使う機会が多い人もいるでしょう。使っていくうちに、自分なりの工夫や周りの人から吸収した方法で、だんだんと資料作成が板についていくはずです。

パワポに詳しくなればなるほど、作成にかかる時間は短くなっていっているはずです。しかし、いつの間にか社内で自分が一番早く資料を作れるようになっていることはありません。というのも、本当にできる人は自分の技術を他人に明かさないからです。能ある鷹は爪を隠します。ここでは、そんなた鷹が隠している技術の一つを紹介します。

目的とする図形の作成時間

まず、おそらく文字だけのスライドを作成することはほとんどないはずですよね。相手に伝わりにくいので、何かしらの図形を入れたりしているでしょう。

↑こんなかんじに図形を入れると、文字だけのときよりも格段に見栄えがいいですよね。さて、みなさんならここで紹介した文字だけのスライドから図形(四角形)を2つ入れたスライドにするまでにどれくらいの時間がかかりますか?たぶん3分くらいかかるはずです。図形を挿入して、塗と枠線の色を変えたりしないといけません。しかし、私はそんなに時間がかかりません。せいぜい10秒です!!その理由は簡単。

↑このようにいつも使いそうな図形をテンプレートとして作成してあるからです。四角形だけでなく、矢印や楕円、点線などを1つのテンプレートとしてpptの形式で保存してあり、資料作成時にはそのpptも開いておいて、図形を使うときはコピペで対応します。

どのような図形をテンプレートに入れるのか?

ここまで読んで、たしかに図形のテンプレートを1度作成しておけば、次から図形を挿入するのがものすごく楽になるのがわかるはず。そして、自分もテンプレートがほしいとなるでしょう。しかし、同時にどのような図形をテンプレートとして作成すべきなのか迷ってしまいます。そこで、私がオススメしている基準として2つあります。

・作成に4手間以上かかる図形
または
・2つ以上の図形が関わる図形

いつもよく使う図形でこの条件を満たすものはテンプレートに追加したほうがいいでしょう。そうしないと、余計な時間を図形の作成に取られてしまい、デザインや内容にこだわる時間がなくなってしまいます。
さて、どんな図形を追加すべきなのかを判断する基準がわかったところで、私のオススメのテンプレート図形シリーズを3つ紹介したいと思います。

・四角形シリーズ

四角形はパワポで資料をつくるときに必ず使う形です。なので、様々な塗や枠線の色の四角形を使うことが考えられますよね。

1. 塗と枠線が同じ色

塗りに色がついている四角形はおそらく一番と言っていいくらい使う機会が多い図形です。

文字やグラフの背景など使用方法がいろいろ考えられます。自分の用途にあった四角形を選択し、資料作成用のスライドにコピーしましょう。そうすれば後は大きさを調整するだけで十分なはず。

2. 塗がなしで枠線は色あり

このタイプの四角形は塗がないので、何かと重ねるというよりも、何かを囲んで目立たせるというように使われることがいいです。

赤や黄色など特に人の目を引き付ける色を使うときは、その傾向が強くなります。

3. 塗がなしで枠線は点線

点線の四角形も何かを囲んで視線を集める役割があります。

ただし、実線のときと比較して、枠線が点線では実践とは少々目立ち方が違います。使う人の捉え方にもよるので、自分としてはどちらのほうがいいと考えるかによって、どちらを使うか決めてください。

・矢印シリーズ

矢印は時間のや議論などの流れを表すのに有効な図形です。1.2.3といった連番やa.b.cといった順番に並んだものと相性抜群です。使い形によって、大きく2種類に別れています。どちらにしても、どの方向の矢印が必要になるのかわからないので、縦横と斜めの各2種類ずつのテンプレートをもっているといいでしょう。

1. 線の矢印

細い矢印の場合、複数の流れがあるときに用いることが多いです。そのため、1枚のスライドに使用する回数が増える可能性があります。それでも、矢印自体がスペースを占めることがあまりないことや他の図形に重なってもあまり支障がありません。

また複数の要素が一つに集まっているイメージを出したいときにも、細い矢印を用いることが多いです。

2. 太めの矢印

太めの矢印の場合、流れがはっきりとしているときに使うことが多いです。

〇〇→△△のように1通りの流れしかないときは、流れをはっきりさせるために、矢印も多少目立つ必要が出てきますよね。

・線シリーズ

線にも直線や曲線などいろいろな種類があります。ここではパワポのスライド上に挿入するのが簡単な直線のみを取り上げています。

1. 実線

実線は太さや色によって様々な用途が考えられます。

文字の下に下線をつけて目立たせることができます。

また、一枚のスライドに複数の内容があるときに、区切り線として使うこともできます。

2. 実線+丸

実線の先に丸とつなげた図形です。この図形を見ただけではあまり使用方法が考えられないかもしれませんが、使う場面はそれなりになります。

図や写真の説明に使われたりするのに向いています。